<   2009年 05月 ( 14 )   > この月の画像一覧

995 それでもボクはやってない

有罪それとも無罪を責任もって裁けますか。
突然、被告を裁く者になる裁判員制度スタートに伴う特集

最後は、立場を裁かれる側について
突然、被告になった者は、無実であれば立証しなければならない。

2007年公開。東宝製作。上映時間147分。
『Shall we ダンス?』の周防正行監督による10年ぶりの映画。

前作後、2002年に東京高裁で逆転無罪判決が出された事件をきっかけに痴漢冤罪に関心を持ち、時間をじっくりかけ、2年間に及ぶ自ら取材と数多くの同種事件の実在エピソードを作品中に散りばめ、痴漢冤罪事件を通じて、日本の刑事裁判の実態を映像化している。
「どうしても作りたかった」、という日本の刑事裁判に疑問を投げかける評価の高い社会派の作品。

確かに、見ごたえがあり、よくできています。是非お勧めです。

もし、裁判員になって冤罪を出さないために
まさか、無実の罪を問われたときのために

バッチギ!の冒頭でオックス・ヒデトを演じた加瀬亮
この被告、Guilty or not guilty
c0195327_201998.jpg


ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。
ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-29 20:25 | 9 シネマ

904 十ニ人の怒れる男 ロシア版【12】

c0195327_20383354.jpg
第64回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品。
監督のニキータ・ミハルコフは、特別銀獅子賞(生涯功労賞)を受賞。第80回アカデミー賞では外国語映画賞にノミネート。

戦火を逃れてきたチェチェン人の少年がロシア人の養父を殺害したとして起訴される。
目撃者もあり、容疑は明白。
陪審員たちは、審議はかんたんに終わると‥‥。
基本的なストーリーなどは、オリジナルと同じだが、時代は21世紀のロシア。

陪審員に選ばれた者たちが持論を展開し、事件に関係のないそれぞれの生活、民族に対する偏見、現在のロシアに対する不満など、身の上話が延々と続く。
それらの話は教訓もなく、ただ自分をさらけ出し、胸中の葛藤を吐き出すことで、生き方や価値観が浮き彫りになる。

1957年のオリジナルは、社会正義を目指すアメリカは一般市民をヒーローに仕立てる。
それは、法廷の場での討議による理想論、統整的理念であった。
しかし、その後の世界はどんどん社会正義が崩れ、ヒーローは少なくなり、そして、待ってもヒーローは出現しない時代になった。

そんな、34年後の1991年、バブルが崩壊した日本では【12人の優しい日本人】
そして、50年後の2007年、ロシアでは【12】
こちらは、ニキータ・ミハルコフ監督が陪審員長で主役。

シドニー・ルメット監督のオリジナルと同様、次々と無罪に主張を変えるようになる陪審員たち・・・。
しかし、最後に陪審員長の異論。ここから、この作品の本当の意味での始まり。
c0195327_20343623.jpg
あなたならどうするか、最後の投票を観客に訴えている。
オリジナルのようなさわやかな気分で終われません。

ちょっと上映時間(159分)は長いが、見ごたえのある映画です。
たしか、プーチンも絶賛したようです。

繰り返し流れるチェチェン人の少年が踊るナイフのダンスは印象的で心に残る映像。


ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-27 20:35 | 9 シネマ

996  2人の優しい日本人

c0195327_2026579.jpg
『十二人の怒れる男』を元に日本にも陪審員制度があったら、とその当時は架空の設定。三谷幸喜の戯曲。
1990年に東京サンシャインボーイズがシアターサンモールで初演され、このときには、三谷幸喜も出演。
1991年に中原俊監督で映画化。
c0195327_20213259.jpg
陪審員1号/女子校体育教師・40歳/塩見三省
陪審員2号/精密機械製造会社社員・28歳/相島一之
陪審員3号/喫茶店店主・49歳/上田耕一
陪審員4号/元信用金庫職員・61歳/二瓶鮫一
陪審員5号/商事会社庶務係・37歳/中村まり子
陪審員6号/医薬品会社セールスマン・34歳/大河内浩
陪審員7号/タイル職人・32歳/梶原善
陪審員8号/主婦・29歳/山下容莉枝
陪審員9号/開業歯科医・51歳/村松克己
陪審員10号/自営クリーニング店おかみさん・50歳/林美智子
陪審員11号/自称”弁護士(役者)・年齢不詳/豊川悦司
陪審員12号/大手スーパー課長補佐・30歳/加藤善博
守衛/久保晶
ピザ屋の配達員/近藤芳正
c0195327_20215673.jpg
『十二人の怒れる男』とは逆で、容疑者が若くて美人なので、12人中12人が、最初は無罪だと思った優しい日本人。
コメディ仕立てで気軽に楽しめ、役者もよく、平凡に暮らす人々が陪審が進むと非凡な領域に入っていく過程がなかなか面白いですよ。

見ず知らずの人々が、実際に殺人犯を審理し、議論を進めていくことには、原作より現実的でリアリティを感じた。

このときに初めてトヨエツを知り、将来性を感じた。


ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。
ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-25 20:33 | 9 シネマ

412 小満

c0195327_17454761.jpg
二十四節気の一つ。立夏から15日目頃。太陽の黄経が60度の時。旧暦四月の中。
秋に蒔まいた麦などの穂がつく、少し満足できる頃。
木々や草の緑が濃くなり、動物たちも活発に動き、多くの植物が花を咲かせる。
c0195327_17465542.jpg
散歩道でブラシの木(金宝樹)の花が満開でした。
c0195327_1747136.jpg
けっして、アートでも、造花ではありません。

ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-21 17:51 | 4 庭園・花鳥風月

903 十ニ人の怒れる男

c0195327_21411113.jpg
明日から裁判員制度が始まる、ということで裁判をテーマにした映画といえばこれです。

物語は真夏の法廷で、18才の少年が父親を刺殺した事件の裁判が行われた。
検察側の証人尋問が終わり、これから陪審員による評決に入るところから始まる。

撮影場所99%は、うだるほどに蒸し暑いたった一室。
その不快感や指数が、観る側にも耐え難いほど伝わる陪審員室の12人が演ずるドラマ。
全部で397のカットでつなぎ、95分の物語と上映時間を一致させている。
撮影日数2週間と低予算ながらベルリン映画祭、金熊賞受賞作品の不朽の名作。
c0195327_21402627.jpg
1957年アメリカ映画
製作:ヘンリー・フォンダ
製作・原作・脚本:レジナルド・ローズ
監督:シドニー・ルメット
出演:ヘンリー・フォンダ(8号陪審員)、リー・J・コップ(3号陪審員)、マーティン・バルサム(1号陪審員)
c0195327_21405666.jpg
テレビ界出身のシドニー・ルメットはこの作品で映画界デビュー。その後は社会派・ニューヨーク派の巨匠。
1973年【セルピコ】、1975年【狼たちの午後】、1982年【評決】など

主役のヘンリー・フォンダは、冷静な落ち着いた演技で代表作の一つ。この映画では製作も勤め、配役もルメットとともに決めている。
余談ですが、主役の8号陪審員の職業は、建築家。


後々、1991年【12人の優しい日本人】、2008年【ロシア版十二人の怒れる男】、2007年【それでも僕はやっていない】をUPの予定です。

その他のお勧めは2つ
2003年アメリカ映画【ニューオーリンズ・トライアル】は、銃規制に関係する裁判を軸に陪審員となった男と、裏世界で陪審コンサルタントとして名高い男との駆け引きを描く法廷サスペンス映画。ジョン・グリシャム原作『陪審評決』の映画化。原作ではタバコ会社が訴訟の相手であったが、本作では訴訟の相手が銃会社に変更されている。

1957年アメリカ映画【情婦】アメリカ映画。アガサ・クリスティの戯曲『検察側の証人』を原作とする法廷ミステリー。脚本・監督ビリー・ワイルダー。ラストの二重のどんでん返しでも知られる、ミステリー映画史上屈指の偉大な傑作。

法廷の緊張感、殺人現場の写真を見せられ、殺人犯と目が合い、普段の生活から理解を超えた犯罪に対して、しっかりとした合理的な判断を養い、いつか裁判員に指名されたときのために、ぜひお勧めします。

ご訪問ありがとう。閉じる前にクリックお願いします。
ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-20 21:44 | 9 シネマ

306 とんかつ 東京編 

くいだおれの大阪人には、東京の食べ物は食べられへん、とまだ思っている人いるでしょうか?
うわさ、固定観念、時代錯誤、情報不足、様々で、私も過去にはそう思っていました。
でも、とんかつはうまい店があちこちにあり、ごく一部と老舗を紹介します。
しかし、値段は大阪よりだいぶ高いな。

勝漫
03-3256-5504●千代田区神田須田町1-6-1 堀谷ビル1F
11:00~14:30/17:00~20:30(土曜昼のみ)●日祝休●特ロースかつ定食2100円
c0195327_21335510.jpg
c0195327_2134730.jpg

とんかつ やまいち
03‐3253‐3335●千代田区神田須田町1‐8‐4玉井ビル1F
11:00~14:20/17:00~20:20(土曜昼のみ)●日祝休●特ロース定食2000円
2007年に勝漫の職人さんが独立。

燕楽(えんらく)
03‐3431‐2122●港区新橋6‐22‐7
11:00~14:00/17:00~20:00(土曜昼のみ)●日祝休●ロースカツ定食2300円
ラード100%の油を低温で揚げ余熱で中心まで火を通す。

双葉
03‐3831‐6483●東京都台東区上野2-8‐11
11.30~14.00●月木日休●ロースカツ定食2800円
上野御三家。注文してから20分待つ白く揚げたロースかつ。

蓬莱屋
03-3831-5758●台東区上野3-28-5
[月~土]11:30~13:30/17:00~19:30●[日・祝]11:30~13:30/16:00~19:00●水休
上野御三家。濃いきつね色で、2度揚げ。
松坂屋本店裏、昔ながらの木造建物で小津安二郎が実際に通った老舗。●カツレツ定食2900円

王ろじ
03-3352-1037●新宿区新宿3-17-21
11:00~15:00/16:00~20:00●年中無休
薄肉3枚重ねのトンカツ。とんかつセット1650円
露地の王様。新宿裏通りの大正10年創業の店。
この店が初めて「とんかつ」という言葉を使いはじめたとのこと。
c0195327_21344756.jpg

[PR]
by million-lion | 2009-05-18 21:38 | 3 食・店・酒

411 クレマチス 八姿

今日は五月の中日。

季節の花は、クレマチス。
c0195327_190263.jpg
c0195327_2014265.jpg
c0195327_18305751.jpg

c0195327_20123870.jpg
花言葉は「精神的な美しさ、旅人の喜び」。
c0195327_20172820.jpg
日本では、鉄線(6枚もの)、風車(8枚もの)と呼ばれ、古くから茶花に使われるなどの和風のイメージと今風の洋風イメージの両方をもち、「クレマチス」はこの2つの総称。
c0195327_18313530.jpg
c0195327_18315397.jpg

先日、花屋でクレマチスの4枚ものを買った、なんて呼ぶ?
c0195327_1832899.jpg

今日の草花の連載は、春シリーズはこれでひとまず休憩します。

ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。

                                           ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-15 18:33 | 4 庭園・花鳥風月

511 姫路城 八景

c0195327_18575886.jpg
ユネスコの世界遺産。
c0195327_18581017.jpg
姫路城(白鷺城)は、姫路市街の北側にある姫山および鷺山に築かれた平山城で、日本における近世城郭の代表的な遺構。
c0195327_18582618.jpg
c0195327_18583768.jpg
c0195327_18585053.jpg
現在の5層7階の天守は、徳川家康の次女督姫を妻とする池田輝政により、関ヶ原の戦いの功績で52万石(播磨一国支配)で入城、翌年の慶長6年(1601年)から8年の歳月が費やされた。
c0195327_18585811.jpg
城の歴史は、中世に赤松氏が城を築き、戦国時代後期に羽柴秀吉が居城、江戸時代には姫路藩の藩庁として池田氏、本多氏、酒井氏など譜代大名が入城。
c0195327_1859965.jpg
明治時代には陸軍の兵営地に歩兵第十連隊が駐屯。この際に多くの建物が取り壊されたが、名古屋城とともに国費によって保存され、太平洋戦争の空襲に見舞われたが焼失を免れた。
c0195327_18592034.jpg
これから、平成の大修理が予定されているので、見学は確認のうえ早い目に

今日の草花は、ヒナギキョウ(雛桔梗)
c0195327_1913367.jpg



ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。

                                           ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-13 19:02 | 5 古典建築・現代建築

495 桂離宮 訪問

1933年5月4日、前日に敦賀に上陸し京都に落ち着いたブルーノ・タウトは、明日の誕生日には、毎年その土地の最もすばらしい建築を見たいと伝え、選ばれたのは桂離宮。

そして桂離宮を発見した。

元和元年(1615)に八条宮初代智仁親王により別荘を構想、当初は池に面した今の古書院や対岸の草庵風の亭だけで【瓜畑のかろき茶屋】と呼ばれるほど小規模で、田園のただなかに自然と融和する庭であった。
その後、二代智忠(トシタダ)親王が前田年常の息女富姫と成婚にともない中書院、新神殿、各茶室等を増改築。
後水尾上皇が最後に訪問した1963年には今の状態に近づき、その後、八条宮七代家仁(ヤカヒト)親王による手も入り、遠州好みの傾向になった。
武家・寺院の住宅形式としての形式化された書院(真々柱間・整形)と施主の直接的な好みを反映した草庵風茶席、数奇屋造り(内法柱間・不整形)と長い歳月と何人ものひとによって完成している。
智仁(トシヒト)親王
後陽成天皇の弟。秀吉の猶子となるが鶴松が生まれ養子を解消、宮家を創立。
後水尾天皇(のち後水尾上皇)
後陽成天皇の第三皇子。後陽成天皇は、智仁親王に皇位を譲る予定だった。
c0195327_213710.jpg
笹垣
桂川沿いに連なり、自生する竹をそのまま利用して、一定の高さで竹を押し曲げて編んだ独特の意匠の生垣。
元々は瓜畑の一般的な生垣で、いまでは桂離宮だけに残っている。
c0195327_2131977.jpg
竹穂垣
桂川沿いから離宮北側の敷地沿いの道からは、竹穂垣に意匠が変わる。
竹穂を使った竹垣で竹穂を下向きが一般的で、横向きは桂垣ともいう。
竹穂の節を揃えるところとずらすところが交互の意匠になっている。
c0195327_2133293.jpg
表門(御成門)
袖塀は、竹木賊張り。敷地の北西にあり、入ると生垣に囲まれた南北に長い長方形の前庭、正面に【御幸門】。
一般の拝観者の出入は通用口の【黒御門】を利用する。
c0195327_2134466.jpg
表門の見返り
c0195327_21411.jpg
御幸門
茅葺の皮付き棈(アベマキ)の丸太構造、その手前がすこし広がり右手の平らな一枚板は御輿を置く台石【御輿石】が前庭を引き締めている。
正面生垣の刈込みの向こうは常緑樹で覆われ視界を遮って、右手の【御幸道】へ導いている。
c0195327_21305247.jpg
御幸道
青黒霰石敷。左右を同じく生垣に挟まれ廊下的空間で、両脇は杉苔、中央は黒い小石敷、西へ曲がると正面に土橋が見え、幅は手前から先にわずか狭くなり軸線が強調される。

途中、左に庭を回遊する苑路、右には御舟屋の屋根が覗く。
土橋を渡ると手前左と奥右に道が分かれ、手前左を曲がると正面に「衝立松」で、行き止まり。
生垣越し右手には月波楼の屋根が表れるが、庭の全景はまだ窺えない。
c0195327_2143776.jpg
亀の尾の衝立松
御池へ抜けるが視線を半ば遮断して庭の全景を隠す。もとは【住吉の松】があった。
c0195327_2145275.jpg
黒文字(クロモジ)の袖垣
【黒文字の袖壁】に沿って右に折れると中門。
昭和の大修理では、小枝の多い曲がったクロモジの木はいちばん手が掛かり、23mを仕上げるのに50日を要した。
c0195327_216018.jpg
中門の乗越石
手前には自然石、中門を潜ると切石で田の字。
c0195327_2161344.jpg
御輿寄前庭(玄関)
古書院式台、左に月波楼、右に臣下控所と玄関と四方八方へ導く飛び石が華麗な表現で魅了させる。
田の字の先はへの字【角違】で右斜めに臣下控所へ導く。
c0195327_2162514.jpg
次は、遠州好みの左斜めに曲折し、まっすぐ延びる延段【真の飛び石】は古書院式台の主軸線。

古書院式台石段の上の沓脱石【六つの沓脱】は天端はむくりがある。
式台【虎椽】の高さがかなり高い。
右角には長方形の筒形の【方形手水鉢】

左に小高く丸い曲面にL字形の高い刈込みと梅が一本、その下には織部形燈籠。飛び石が月波楼へと導く。

※賓客コースによる案内でした。今日はここまで。タウトが訪問した近い日に見学で季節感を共有できた。

今日の草花は、庭石菖 (にわぜきしょう)、別名 「南京文目」(なんきんあやめ)。
c0195327_22141413.jpg



ご訪問ありがとう。閉じる前に▼クリックお願いします。

                                           ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-11 21:24 | 5 古典建築・現代建築

504 浄土寺 浄土堂

平家による南都焼き討ちにより、東大寺は大仏殿など主要建築物の殆どを焼失(1180年)、俊乗房重源が大勧進職に任命、大仏殿(1190年)を再建。また、伊賀、紀伊、周防、備中、播磨、摂津に別所を築き、信仰と造営事業の拠点とした。

大仏殿はその後に焼失(1567年)し、その再建によるものとしては南大門(1199年)が現存。
浄土寺は、重源により鎌倉時代(1192年)兵庫県小野市に創建された東大寺の播磨別所。

桁はずれに巨大なものを構築すること、いっさいの連続性を絶ちきること、みたことのない光景を現出させることで、末法の世に民衆の熱狂を牽引する。

純粋幾何学形態の特徴をもつ大仏様(宋様と和様の折衷)は、重源による再建の間の25年だけに限られる。

革命期の直前には純粋幾何学形態に取り付かれる建築家(重源、ブルネッレスキ、ルドゥ、ロース、レオニドフ、フラー)が出現する。建築的形態そのものとして自立し、いっさいと断絶したような建築を提案しながら、革命が成就すると、急速に排除され、忘却される。
磯崎 新 建築における「日本的なもの」 

c0195327_17292946.jpg
c0195327_17294130.jpg
周囲より一段高くなった丘陵に伽藍は、軸心角度を真西より約9度北に傾き、東側に薬師堂、西側に浄土堂が対面するように配置され、中央に二つの足型(毘盧遮那仏)の池、北側の奥に八幡神社、手前に拝殿、南側にはかつて文殊堂が建っていた曼荼羅の構図をもつ。
c0195327_17295060.jpg
c0195327_17295989.jpg
c0195327_17555428.jpg
国宝の浄土堂(阿弥陀堂)は、一間四面又は方三間(6mグリッド)、百八十尺四方、反りのほとんどない宝形造り(正方形のピラミッド状)、本瓦葺。

中央の間には雲形台座の上に高さ5.3m(丈6)の快慶作の阿弥陀如来立像、両脇には高さ3.7mの観音菩薩、勢至菩薩が東向きに配置され、阿弥陀三尊像の後の壁は全面開放できる蔀戸(和様)で全て開放できる。

床は外光を反射させるために板張(和様)、内壁は白で無装飾、天井はなく、床、壁からの反射を最適に拡散反射できるの6寸勾配(約30度)で、屋根裏を化粧仕上げ、柱・梁は影が出ないように丸く、像の周囲は僧と群衆による念仏に満ちるようにがらんどうの一体空間になっている。
c0195327_1752536.jpg
c0195327_1730944.jpg
夕方に陽が西に傾きかけたころ、阿弥陀三尊像の背後の開口部より差し込む外光が床面で拡散反射し、壁、化粧屋根裏を照らして、さらに化粧屋根裏から再度拡散反射する。
それは本来、逆光になる阿弥陀三尊像が、満ち溢れる光に包まれた姿で浮かび極楽浄土が現れる。
c0195327_17305997.jpg

堂内撮影禁止にてパンフレットより

今日の草花は、苧環(おだまき)。
c0195327_17314987.jpg



ご訪問ありがとう。閉じる前にクリックお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ   人気ブログランキングへ
[PR]
by million-lion | 2009-05-08 18:01 | 5 古典建築・現代建築


設計事務所の造形工房、千原利英のブログ


by MILLION-lion

プロフィールを見る
画像一覧

ASPアクセス解析



▼バナークリックをお願い
へ
人気ブログランキングへ

記事ランキング

お気に入りブログ

くいしんぼな 一眼さん
造形工房
まいづるRB ブログ
住まい倶楽部
まち・みち・みせ

最新の記事

熊本洋学校教師ジェーンズ邸
at 2016-04-18 23:14
海の博物館 内藤 廣 
at 2016-02-14 14:21
神奈川県立近代美術館 鎌倉館..
at 2016-01-31 10:20
硝子の茶室
at 2016-01-02 20:38
ならまち 鹿の舟 囀 設計 ..
at 2015-12-21 22:12
20151206醍醐寺晩秋
at 2015-12-06 21:18
東大寺東塔院跡発掘調査
at 2015-11-29 21:34
大仏池
at 2015-11-24 21:20
彼岸花
at 2015-09-16 21:31
東大寺南大門の主
at 2015-09-13 20:33

以前の記事

2016年 04月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 06月
2014年 01月
2013年 10月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月

カテゴリ

全体
0 作品・計画
1 設計・エレメント
2 暮らし・デザイン
3 食・店・酒
4 庭園・花鳥風月
5 古典建築・現代建築
6 パッサージュ
7 西の旅・東の旅
8 芸・美・文化・歳時記
9 シネマ
未分類

タグ

(14)
(11)
(11)
(10)
(9)
(9)
(8)
(8)
(7)
(7)
(7)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(5)
(5)
(5)

検索

ファン

その他のジャンル

ブログジャンル

食べ歩き
映画

画像一覧